シマヨシノボリ(学名:Rhinogobius sp. CB 方言:イーブー )のメス。
北海道をのぞく日本各地に生息し、沖縄の川でもよく見られるハゼの一種です。
川の中では、早瀬などの流れの速いところでよく見つかります。
そのため、川の上から見つけるためには、箱メガネが大いに役立ちます。
見分けるのがなかなかムズかしいヨシノボリのなかまですが、シマヨシノボリは頬(ほお)に多くの線模様が入っているので、比較的簡単に分かります。
そして、写真の青いおなか。産卵期のメスは、それはそれはキレイな瑠璃色に輝きます!
おなか側から失礼。今週に入ってからは、なおいっそう青いです!
シマヨシノボリをふくむ何種かのヨシノボリは、沖縄島では冬季〜春季に産卵するようです。夕方〜夜にふ化した産まれたばかりの仔魚(しぎょ)は、一晩のうちに海へ流れていくと考えられています*1。
闇に紛れて、外敵の目をくらます作戦でしょうか。
ちなみに、沖縄の川の生きものは、生まれてから一時的に海へ下って、成長してまた川に戻ってくる種(両側回遊種:りょうそくかいゆうしゅ)が大多数です。
しかし、写真のメスは・・・一匹飼いで、相手がいません・・・
ちなみに、このメスは、去年の8/10に行われた「ぶりでぃ子ども博物館 源河川をあるく(記事はこちら)」で子どもたちが捕まえたヨシノボリです。
おなかがきれいに青いのは、この時期だけですので、興味のある方はぜひ見に来てください!
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〜 オマケ 〜
下の写真は、以前飼育していた別のシマヨシノボリ。
【産卵期のメス】
【一ヵ月後の同じ個体】
産卵期を過ぎてやる気をなくしたのか、色の違いが明らかです(笑)
(NM)
*1:Maeda, K. & K. Tachihara,2010.Diel and Seasonal Occurrence Patterns of Drifting Fish Larvae in the Teima Stream, Okinawa Island. Pacific Science, 64(2):161-176.