日々のなごはく。

名護博物館ブログ

夜の名護岳

先週、名護小学校の出前授業で名護岳の動植物の話をしてきました。
今月末に名護岳の宿泊学習があるそうで、その事前学習で動植物のことを学びたいということでした。

私自身、最近一ヶ月ほど名護岳に足を運んでいなかったので、久々に夜間観察に行ってきました。



アマミタカチホヘビ Achalinus werneri
今回の観察では、運よく上の写真のアマミタカチホヘビに出会えました。
名護市ではアカマタと並んでわりと普通に見られるヘビですが、そういつも会えるとは限りません。

全長40 cmほどのおとなしいヘビで、手にのせてもかみつくことはありません。
しばらくじっとしていたので、顔をアップで撮影してみました。


アマミタカチホヘビの顔

これまであまりじっくりとこのヘビの顔を見たことがなかったですが、こうして拡大してみるとなかなかカッコいいです。


ヘリグロヒメトカゲ Ateuchosaurus pellopleurus

開けた草むらと林の境界付近で、ヘリグロヒメトカゲが見られました。
名護市で見られるトカゲの中では普通に見られる種ですが、素早く落ち葉の下などに隠れてしまうため、これまでなかなか撮影することができませんでした。
まだ満足のいく写真とは言えませんが・・・


クロイワトカゲモドキ Goniurosaurus kuroiwae kuroiwae

ハイキングコースの途中では沖縄県指定天然記念物のクロイワトカゲモドキにも出会えました。
尾をピーンと上にあげて、置物のように静止していましたが、しばらくすると素早く逃げていきました。


イボイモリ Echinotriton andersoni の幼生

今回の主な目的は、5月にふ化した沖縄県指定天然記念物のイボイモリの幼生たちがその後どうなったかを観察することでした。

いつも観察している場所では、先日通過した台風の雨で下流へ流されてしまったのか、幼生はあまり残っていませんでした。
上の写真は、道路脇の側溝につながる集水マスにいたイボイモリの幼生です。
本来、イボイモリがいるような環境ではないので、雨の影響で周辺から流されてきたのだと思われます。
イボイモリの後ろには水中に落ちてしまったケラの姿も。

この後、このイボイモリの幼生が生き残れるのか、気になるところです。

(NM)

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