名護博物館友の会のイベントで、ホエールウォッチングツアーを行いました。
会員として私も参加してきたので、簡単にリポートを。
沖縄近海では、冬のシーズンに北の海から繁殖・子育てのために回遊してくるザトウクジラを見ることができます。
このブログでも過去に何度か紹介しましたが、名護ではかつてザトウクジラを捕鯨していた歴史があり、自然や文化を語る上で関わりの強い生きものです。
沖縄近海における捕鯨の影響で個体数を減少させていたザトウクジラですが、世界的に捕鯨が禁止されて50年以上がたち、近年の個体数は回復しつつあるとのことです。
そして最近では、ザトウクジラを見て楽しむホエールウォッチングが沖縄の慶良間諸島や本部半島~伊江島付近で行われており、沖縄県の観光産業の重要な要素の一つとなっています。
ただ、地元に住んでいる人たちにとっては・・・その実態について、いまいちピンとこないかもしれません。
そんなわけで、今回友の会のイベントとして、一度クジラを見に行ってみようということになりました。
コロナ禍もまだ続いている状況ですので、参加者を8名に限定してのツアーです。
ここ数日は天候に恵まれなかったので、この日の海況も心配でしたが、当日になってみると波も穏やかで絶好のホエールウォッチング日和でした。
波が穏やかで白波もほとんどなかったので、約2km先のクジラの噴気(ブロー)もはっきり見えました。上の写真は拡大しているので、双眼鏡でのぞいた時の見え方に近いです。
この日は波が穏やかなだけでなく、クジラの数も多かったようで、少なくとも6頭以上が見られました。
上の写真では見切れていますが、2頭のザトウクジラが写っています。この日見られた6頭は2頭ずつのペアでした。
ガイドさんのお話によると、今の時期はオスメスのペアが多いそうです。なので、カップルなのかもしれません。
シーズン後半になると、メスは北の海にむけて帰ってしまい、オスの比率が高くなるそうです。
呼吸のときの噴気(ブロー)をよく見ると、2つの穴から出ていることがわかります。この噴気孔(ふんきこう)が2つというのは、ヒゲクジラの特徴の一つです。
・・・さて、今回は波も穏やかでクジラの数も多く、船の間近でその姿を見ることができたので、ホエールウォッチングとしては大成功の部類だったでしょう。
ただ、その魅力を十分知ることができたかと言えば、まだまだでしょう。
ザトウクジラと言えば、やはり豪快なジャンプ(ブリーチング)をなしには語れないです。残念ながら今回はそういった派手なアクションは観察できませんでした。
自然を相手にするものなので、1回の観察でそのすべてが理解できることは決してありません。
次への楽しみとしたいですね。
(NM)