あっという間に3月、年度末になってしまいました。
忙しい日々が続いております。
さて、今日は新博物館の屋外作業の日(今年度最後)でした。
「名護博物館友の会」や「なごはくサポーター」、その他関係者の協力も頂きながら、新博物館の屋外作業を定期的に行っています。
今日は主に、林内の散策路づくりやゴミ拾い等を中心に行いました。
新博物館の敷地内には緑地があるため、新館オープン後に自然観察等に活用できます。手作業で地道に下草を抜く等の作業を続けています。
歩きやすい道とは言えませんが、やんばる(沖縄本島北部)の山の中へ入らなくても、お手軽に動植物が観察できる場所になるでしょう。
林内には、昔からやんばるのくらしの中で様々に活用されてきた植物がたくさん生えています。上の写真はクバ(和名はビロウ)。葉はうちわやクバガサなどに、繊維は縄づくりなどに使われてきました。
屋外作業に参加した皆さんは、こういった植物の葉などを活用して、道具づくり等のワークショップを自主的に行っています。
職員はなかなか余裕がなくて、こういった作業後のワークショップまでは参加できないことが多いですが、市民の皆さんが楽しみながら学ぶ姿を見ると、こちらも頑張らなければ!と思わされますね。
今年度の屋外作業では、ほかにも
・新博物館のテーマに合わない外来植物等の除去
・新博物館活動の基礎資料とするための動植物の調査
・植物標本の作製
などを行いました。
上の写真は、友の会の皆さんが、植物に詳しいSさんから標本の作り方を教わっているところです。
こちらは、林内の植生調査。樹木の高さを測っているところです。
なごはくサポーターにも参加して頂いている専門家主導の下、定性的、定量的な調査を行うことができ、新博物館敷地の植生がどのような特徴を持っているのか、その概要を知ることができました。
今後も様々な方々との協力の輪を広げ、新博物館づくり、さらにはオープン後の活動まで取り組んでいきたいところです。
豊かな彩り 新博物館の動植物
屋外作業をしながら観察できた動植物を少しだけ紹介。
1月に花をたくさん咲かせていたリュウキュウバライチゴは・・・
2月にはたくさん実をつけていました。いくつか食べてみましたがおいしかったです。
植生調査をしていたときに林内で見かけたナナホシキンカメ。いつ見てもきれいですね。
今日は、敷地内で大きなムラサキオカヤドカリが歩いているのを見つけました。国指定の天然記念物です(背負っている貝殻は外来種のアフリカマイマイですが)。海に近い緑地ではめずらしくないですが、わりと離れた周辺が住宅地に囲まれた新博物館の敷地内にも姿を見せるとは予想外でした。
ここ最近暖かくなったので、活動的になったのかもしれないですね。
なお、これまでに夜間の敷地内調査も何度か行っていますが、オカヤドカリ類を見たことはありませんので、ただの通りすがりのお客様かもしれないですね。
ちなみに、今の博物館敷地内でも、ごくまれにオカヤドカリが姿を見せます(ここ10年で2、3回見ました)。
新博物館づくりの状況
さて、現在、来年の新館オープンを目指して、博物館本館の建築工事と同時並行で外構工事や中身となる展示物の制作等を進めています。
敷地内には、資料保管やものづくり等で利用予定のワークショップ棟、伝統的な沖縄民家の間取りや民具の使用方法等を学習・体験できる古民家を別棟で整備しており、そちらはすでに完成してます。
※ 周辺で外構工事等を行っており、まだ公開はしておりません。
名護市の広報誌「市民のひろば」の今月号で、新館について特集で紹介しましたので、関心のある方は下記からぜひご覧ください。
PDFはこちらから
(NM)