日々のなごはく。

名護博物館ブログ

いったい何人描かれているの?

 

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集落図イラスト


 このイラストは、博物館一階フロアに展示されている集落図イラストです。

 

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名護博物館 1Fフロア

展示されているものは拡大複写されたものでタテ162.5cm、ヨコ225.4cmの大きさです。

原画はタテ79cm、ヨコ109.5cmの大きさのケントボードにペンで描かれているものです。

この絵のなかには、山原の集落の様子が人びとの姿と季節毎の営みとともに非常に細かく描写されています。

 毎日仕事中に見ているものですが、ある日ふと思いました。

いったいどのくらいの数の人びとが描かれているのだろうか。

数えてみようと思い立ったので、年末年始の休みを利用して数えてみることにしました。

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32分割

 まず、複写しデジタル化した原画をタテに8分割(A~F)、ヨコに4分割(1~4)にした32エリアに区割りし、集計しやすくしました。

 

f:id:nagohaku:20200104210008j:plain 画像編集ソフトで画像を拡大し人物に地道にマークを打ちながら数えていきます。

それぞれのエリアでの数を記録してついにこの集落に存在する人の数が判明しました。


 その数は、なんと972人。

数人の計測漏れがあるかもしれませんが、ものすごい数の人が描きこまれているものです。人以外にも馬や牛、豚、鳥、山羊やピトゥ、サバニ船などなどすべてのものが丹念に描写されています。

脱帽です。

 

現在、名護博物館1階のフリースペースに展示されていますので、今年3月までは見ることができます(常設展示は昨年3月で公開終了しました)。この機会にぜひ見て欲しい資料の一つです。(Y.T)