日々のなごはく。

名護博物館ブログ

希少カエルを探しに名護の最果てへ

以前足を運んだ名護市内の川の最上流・・・
川をさかのぼり源流まで行きたかったのですが、目の前に絶壁の滝が現れ、心が折れたまま引き返し2年ほどが過ぎ去ってしまいました。

その川に再チャレンジしましたが・・・

↑ 前回チャレンジしたときの記事

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川の源流域(2020年2月 名護市内)

・・・結果としては、大きな成果なし・・・

この川(支流)の上流は、近くに林道もなく人が入るのは容易ではないので、以前から紹介している渓流性の希少ガエル(名護市では最近の記録がなく絶滅に近い状態)が生き残っているのでは?・・・と少し期待していたのですが・・・ 

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川の源流域(2020年2月 名護市内)

山歩きに慣れている心強い助っ人に同行を依頼し、悪天候のなか往復8時間もかけて歩き回ったのに大きな成果なしというのは・・・なかなかツライです(苦笑)

今回は水のある沢を歩いていたのは3時間ほどで、それ以外はすべて藪(やぶ)のなかを掻き分けて進む移動時間でしたので・・・特に帰りが・・・テンションはどん底まで急降下、足取りも重かったです(笑)ついでに筋肉痛もヒドイです。

もちろん、未知だった場所の環境がどのようなものか個人的にはわかりましたし、探していた生きものがいなかったという記録も大事な成果なのです・・・それはわかっていますが!

 

なお、カエルには出会えませんでしたが、アオバラヨシノボリ(沖縄島北部の固有種)などの希少生物は数種確認できました。

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アオバラヨシノボリ(2020年2月 名護市内)

ただ、これは前回引き返した調査でも確認しているので、新しい内容ではないのですが・・・

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クロヨシノボリのオス(2020年2月 名護市内)

寒いなか水中に潜って目視観察もしましたが、最上流の常連・クロヨシノボリぐらいにしか出会えませんでした。

 

・・・さて、今回はダメでしたが、名護市内には険しい川がまだまだたくさんあり、希望はある!

・・・と折れかかった心をぐいっと上に引っ張り上げて、今後も調査を続けていきたいところです。

 

・・・・・・・・・・・・・ おまけ ・・・・・・・・・・・・・・

上の調査前日の夜は名護市から北上して国頭村の沢へ足を運んでみましたが・・・

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若いホルストガエル(2020年2月 国頭村

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幼いオキナワイシカワガエル(2020年2月 国頭村

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ハナサキガエル(2020年2月 国頭村

名護で探し求めている渓流性の希少カエルたちには、いとも簡単に出会えましたし・・・

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クロイワトカゲモドキ(2020年2月 国頭村

この晩はとても暖かかったためか、冬ではめずらしいクロイワトカゲモドキにも会えました。

この次の日に上の調査結果だったので、余計に落差を感じたのかもしれませんねぇ。

(NM)