今年の秋はドングリが豊作の年と言われています。
名護・やんばるの森で主に見られるドングリのなる木は、イタジイ(オキナワジイ、スダジイ)、マテバシイ、アマミアラカシ、オキナワウラジロガシの4種でしょう。
イタジイやオキナワウラジロガシなどは、ドングリがたくさんなる豊作の年と、ほとんどならない凶作の年があることが知られています。
この豊作、凶作はある程度の周期をもって繰り返されているようです。今年はどれぐらいのドングリがなっているのか・・・
名護博物館友の会の方数名と一緒に名護市内の各種ドングリの様子を見てきました。
アマミアラカシのドングリを観察する皆さん。木の上になっているドングリの数をカウントしています。アマミアラカシは、1年で堅果(ドングリ)が成熟する種です。
この写真の木は、ここ数年毎年ドングリを付けているのを確認しています。
今年もそれなりの数を見つけることができました。
なお、冒頭の写真のイタジイは成熟するまで2年かかるとのこと。今年は豊作で10月にたくさんドングリを付けているのを確認しましたが、つい先日足を運んでみたところ、多くのドングリは地面に落ちていました。
名護市を含むやんばるの林道には、道路脇にイタジイが生えているところがたくさんありますので、ドングリも拾いやすいです。ちょうど今が拾いどきかもしれないですね。
イタジイのドングリは森の動物たちにとってはごちそうです。ドングリの周辺には、リュウキュウイノシシが地面をあさってドングリを食べたと思われる痕跡もありました。
なお、以前行った「ドングリを食べてみよう!」講座の記事でも紹介しましたが、イタジイやマテバシイのドングリは、人がそのまま食べてもおいしいと感じるぐらい食べやすいです。
マテバシイのドングリもたくさんなっていましたが、イタジイと同じく、多くは落下していました。
そして、日本最大のドングリであるオキナワウラジロガシ。
今年は、写真のようにたくさんのドングリを付けている木もあるようです。
上の2枚の写真は、友の会員の方の自宅から比較的近い場所ですが、詳細は秘密です。
この場所では、地面にもたくさんのオキナワウラジロガシのドングリが落ちていました。私がいつも観察している名護市内の別の沢にある木に比べると、落ちるのが早い印象があります。
その沢では、いつも12月後半頃から落ちているドングリを見かける気がします。地域差があるようですね。
名護岳の林道脇に生えているオキナワウラジロガシも、たくさん!・・・というわけではないですが、ちらほらドングリを付けているのが観察されました。
地域差があるようですが、全体的には豊作傾向であることに変わりはなさそうです。
オキナワウラジロガシについては、ここ3年ほど凶作が続いていた気がするので、今年は頑張ってドングリを集めた方がよさそうですね。
(NM)