日々のなごはく。

名護博物館ブログ

渓流性カエル、冬の産卵シーズン迎え(名護市内)

今年も名護市内の沢(源流)でリュウキュウアカガエルが産卵しています。

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リュウキュウアカガエルのオス(2020年12月24日 名護市内)

今年は、いつにも増してフィールドに足を運べておらず、昨日初めて様子を見に行きました。

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リュウキュウアカガエルの卵・幼生(2020年12月24日 名護市内)

今月に入ってからの急な冷えこみと連日の雨で、ここ数日は産卵があまり活発に行われていなかったようですが、数日前に産卵したと思われる卵や、ふ化して間もない幼生も観察できました。

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リュウキュウアカガエルの卵から幼生の成長(名護市内)

この写真は、数年前にリュウキュウアカガエルの卵を幼生のふ化まで観察記録したものです(今回の観察と同じ場所)。

これと見比べると、今回観察した卵は産卵後3~5日程度、幼生(上の写真)はふ化後3日以内といったところでしょうか。

気象庁の過去データを見ると、12月22日に気温がぐんと上がり夜間の天候も良かったので、この日に産卵したのでは・・・とぼんやり考えています。

 

リュウキュウアカガエルの産卵は、短い期間に集中して行われます。

今回の観察では、親ガエルの姿はほとんど見かけませんでしたが、今年の産卵はもう終わったのか、それとも・・・?

ちなみに、去年の記録を見返すと1月にも産卵はありましたが、例年に比べてかなり暖かい日が数日あったためでしょう。

今年は果たして・・・?

 

 

あ、そういえば、例年見られるイタジイのドングリはほとんど落ちておらず、オキナワウラジロガシにいたっては全くありませんでした。

以前の記事でもふれた通り、今年は残念ながら凶作のようですね。

 

 (NM)