暖かくなって、色々な生物の動きが活発になってきています。
沖縄県指定天然記念物 イボイモリ(2016年4月5日撮影)
イボイモリは、今ちょうど繁殖期を迎えていて、市内の山々で見かけることが多いです。
奄美諸島と沖縄諸島の固有種で、環境省や沖縄県のレッドデータブックで絶滅危惧II類に指定されています。
夜、産卵場所を求めて歩き回り、山道などでは道路の上に出てくることも多いです。
さっさと渡ってくれればよいのですが、置物のように固まっていることもありますので、車でひいてしまわないよう注意が必要です。
今年も、博物館の近くでイボイモリの卵を見つけました。
(去年や一昨年の記事は、こちら)
産卵が始まっているようです。
水場から少し離れた場所の落ち葉の下などに卵を産みます。
この写真には、4個ほどの卵が写っていますが・・・
わかるでしょうか?
卵には泥がついていて、中は見えにくいです。
雨の日の夜は、シリケンイモリやカエルなども、よく道路に出てきています。
シリケンイモリ(2016年4月5日撮影)
体にイボイモリのような突起がないので、見分けるのは簡単です。
ちなみに、沖縄島で見られるイモリはこの2種だけです。
シリケンイモリはイボイモリに比べると比較的簡単に見られるので、沖縄に住んでいるとありがたみを忘れてしまいそうですが(笑)、このイモリも沖縄諸島、奄美諸島でしか見られない貴重種です。
市街地でもふつうに見られるカエルですが、林道にも多いです。
「キュルルル・・・」ときれいな声で鳴きます。
名護市に住んでいれば、必ずどこかで耳にする鳴き声だと思います。
(鳴き声についてはこちらの記事で紹介しています)
田んぼなどに多いカエル。
博物館で行う稲作講座のときなどは、子どもたちのよき遊び相手になってくれます(笑)
さて、これからの季節は、夜、市内の林道を走るだけでも様々な生きものに出会うことができます。
身近にこんな生きものがいるんだ!ということを再発見できるチャンスだと思います。
林道を走るときはスピードを落とし、彼らを発見したら、ひいてしまうのだけは避けてあげたいものです。
ところで、別の意味で要注意!な生きものに出会うこともあるので、気をつける必要があります。
外来生物法で特定外来生物に指定されている、生態系や人の活動に深刻な被害を与える危険性のある毒ヘビです。
近年、名護市内での分布拡大に拍車がかかっているようで、いたるところで見かけるようになってきています。上の写真の場所でもよく見かけます(車にひかれていることが多いですが・・・)。
一方で、在来種のハブは市内で姿を消しつつあります。
色々と気になるところはありますが・・・その話は、また次の機会に。
とりあえず、夜道にはご用心を!
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 オマケ 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
リュウキュウイチゴが実をつけはじめています。
沖縄では、イチゴ類をまとめて「イチュビ」と呼んでいますが、リュウキュウイチゴは山イチゴの中で一番おいしいとの呼び声高し!
アカメガシワがきれいな紅い新芽を出していました。
葉の形もバリエーションがあって面白いです。
(NM)