日々のなごはく。

名護博物館ブログ

博物館の住人? 〜庭部門その3 続・カエルの合唱〜

みなさん、こんにちは。

最近暖かくなってきましたね。

ちょうど一年ほど前に、博物館中庭のトカゲ(こちら)やカエル(こちら)のことを記事に書きましたが、今年も彼らの活動が活発になってきました。

天気が良い日の日中は、アオカナヘビが庭で日向ぼっこをしています。
近くを歩くと、急いで草むらに逃げていきます。

夜になると、リュウキュウカジカガエルの合唱が始まります(鳴き声と動画はこちらで紹介しています)。

稲のプランターの縁に陣取るリュウキュウカジカガエル

最近は、カジカガエルに混じって、ヒメアマガエルの声も聞こえてくるので探してみたら・・・


いました!

どんな風に鳴くのかな〜
カメラを構えたまま気配を消し、鳴いてくれるのを待ちます・・・


お、きたきた!


・・・
まるで、風船です。

これを見た後では、プランターの上で鳴いているカジカガエルがずいぶん控えめに見えます(笑)

さて、ヒメアマガエル(学名:Microhyla okinavensis 英名:Ornate Narrow-Mouthed Toad)
は、国内では奄美諸島以南に分布し、日本で一番小さいカエルだそうです。

写真のように頭の小さいカエルで、アリやシロアリを好んで食べるようです*1
低地から山地まで広く分布し、市街地周辺でもよく鳴いているのを聴きますが、落ち葉の下や草むらの中にいるので、なかなか姿を見ることはできないように思います。

産卵は流れのない止水で行われることが多く、せせらぎ広場の田んぼでもよく幼生(オタマジャクシ)が群れているのを見かけます。


田んぼに群れていた、ヒメアマガエルの幼生
(写真をクリックすると田んぼの位置情報を見ることができます)

カエルの幼生はなかなか見分けるのが難しいですが、ヒメアマガエルは体が半透明なので簡単に見分けられます。
カエルは見たことがなくても、このオタマジャクシは見たことあるよ!という方も多いのではないでしょうか。

これからの時期、田んぼや水たまりでよく見かけるオタマジャクシです。
ぜひ、探してみてはいかがでしょうか。

さてさて、カエルについて興味、関心を持った方は、ぜひ、こちらのサイトものぞいてみて下さい。

おきなわカエル商会 おきなわカエル商会
 ↑ サイトへジャンプ! ↑

環境省文科省の「環境教育・環境学習データベース」に登録されているサイトで、カエルをはじめ、やんばるの自然や動植物に関する写真や動画、情報が満載で大変参考になります。
特に、カエルの各種鳴き声を聴くことができるので便利です(こちら)。

もちろん、ヒメアマガエルの声も聴くことができます。

今回、サイトの管理人様から許可を頂いたので、紹介させてもらいました。

それでは、また。

(NM)

*1:前田憲男・松井正文 (1989) 日本カエル図鑑. (株) 文一総合出版, 206pp.