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名護博物館ブログ

「夏だ!子ども自然探検隊」 第二回 身近な昆虫アリを探そう!アリ見つけ採り大作戦

8月の夏休み期間にあわせて、名護市内の自然を探す3回連続講座「夏だ!子ども自然探検隊」を開催しました。
その様子を3回に分けて、少し紹介したいと思います!
(第一回はこちらの記事

● 第二回 
身近な昆虫アリを探そう!アリ見つけ採り大作戦

第2回は、沖縄科学技術大学院大学(OIST)でアリの研究をされている皆さんに来て頂き、アリの生態やアリを見つけて種類を見分ける方法などを学びました!
前回に続いて、旧源河小学校での開催です。


小さな参加者でも楽しみながら学べるよう、クイズ形式でアリのことを学んでいきます。
アリの脚(あし)は8本?6本?
8本だと思う人は左へ、6本だと思う人は右へ・・・答えは?

6本でした!正解、拍手〜!
と、こんな感じです。


正解すると「OKEON美ら森プロジェクト」のシールが一枚もらえます!
(OKEONについては、後でまた紹介します)

また、スライドを使ったクイズだけでなく、実験なども織り交ぜてわかりやすかったです。

アリが吸ったハチミツは体のどこへ行くのか・・・


緑の色をつけたハチミツと、


赤の色をつけたハチミツで実験!

正解は、頭かおなかか・・・


おなかでした!


おなかに色がついたアリを見ようと、アリも顔負けで群がる参加者の皆さん

そして、いよいよ本番!
「アリにはトゲがあるのかないのか?」というクイズに、答えを見つけるため校庭へアリを探しにいくことに!


アリを探す皆さん


木の根元に何か発見!


アシナガキアリの巣があったようで、うちわがアリだらけに。


つかまえたアリを教室に持ち帰って、ライトつきルーペでトゲがあるかチェック!


講師の先生が作ったアリの見分けシートを使って、自分のつかまえたアリの種類調べにもチャレンジです!
シートはイラストつきでやさしく書いてありますが、内容は、研究者が生物の種を見分けるときに行っている作業(同定といいます)とほぼ同じです。


校庭にはクロトゲアリというトゲのあるアリがいたので、アリにトゲがあることもわかりました!


クイズのほかには、最近話題となっているヒアリ外来種の問題をわかりやすく絵にしたお話もありました。

身近で見られ、子どもたちの自由研究でも題材になることが多いアリ。
今回の講座では、そのアリのくらしや見分け方を楽しく学べた気がします。

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さて、この講座を旧源河小学校で行ったのは、記事にも出てきた「OKEON美ら森プロジェクト」のサイトとして、旧源河小学校が使われているからです。

「最近は昔に比べて自然が減った、生きものの姿が見られなくなった・・・」
こういったお話をいろんな場所でよく耳にすると思いますが、それを客観的にとらえるためには、過去のデータが不足しているのが現状です。
そういった事実を明らかにするためには、同じ場所で同じ調査方法によって長期間にわたってデータを収集し、蓄積するモニタリング調査を行わなければなりません。

OISTの皆さんが取り組んでいる「OKEON美ら森プロジェクトOKinawa Environmental Observation Network)」は、沖縄本島の複数個所にサイトを設置し、昆虫トラップや自動撮影カメラ、気象記録装置によって定期的に情報を収集して蓄積する試みです。

今回の講座で参加者の皆さんが体験した、「アリを捕まえて種類を調べる」という作業は、実はこのモニタリング調査の中でも行われている作業のひとつでもあるんですね。

OKEON美ら森プロジェクトについてくわしく知りたい方は、OISTのホームページ(こちら)をご覧ください。

次回は第三回を紹介したいと思います!
第一回はこちらの記事

(NM)