コロナ禍も少し落ち着き、1学期に事前学習をしたままお預けになっていた出前授業を行いました。小学校の総合学習で地域の川の自然を学ぶフィールドワークです。
基本的にいつも一人で行くのですが、今回はなごはくサポーター2名にも一緒に参加してもらったので心強かったです。
博物館の近くを流れている身近な川で生きものを探しました。
オオウナギやユゴイ、ナンヨウボウズハゼ、イッセンヨウジ、ヒラテテナガエビなど色々取れました。
名護市内のほとんどの川で定着してしまっている外来魚のグッピーなどは取れませんでした。学校の学習で毎年この川の観察をし続けて今年で11年目になりますが、外来魚が取れることは稀で健全な状態が維持されています。
この状態をずっとキープできるとよいのですが!
記録用の簡易写真しか取らなかったので、あまりよい写真がありません。
上の写真は、流れの速い場所にくらしているネッタイテナガエビ。
河口域(汽水域)で見かけることの多いアゴヒロカワガニが数匹取れました。
今回の観察場所は基本的に淡水域ですが、200mほど下流に行くと潮の満ち引きで海水が入ってくる汽水域になるので、時々このような生きものも姿を現します。
淡水域でよく見かけるオオヒライソガニと少し似ていますが、裏返して口のまわりを観察すると、写真の黄色い部分(第3顎脚外肢)の幅がオオヒライソガニよりも明らかに幅広いです。「アゴヒロ」の名の通りですね。
さて、例年ですと、淡水域(中流)の学習の後に日を改めて下流側の汽水域の観察にも行くのですが、今年は日程的にも難しそうです。
わずか数百メートル移動しただけで、観察できる生きものがガラッと変わるんですよ。
皆さんもぜひ身近な川の生きものを探してみてください。
(NM)