下の記事で取り上げたモクズガニの抱卵♀から拝借した卵について、その後も経過観察を続けています。
卵の中に幼生の眼がはっきり見えています。
少し前の1月22日時点の卵です。眼の色が少し付いているのがわかります。
卵の中にある薄紫の部分は卵黄です。卵が育つための栄養ですね。
そして、これが1月28日の写真です。卵の中でピコピコ動いているのが見えました。
卵黄は吸収されてだいぶ小さくなっています。ふ化前にはなくなるようです*1。
なお、卵は塊の状態で海水を入れたプラケースの中に入れ、毎回スポイトで取り出して実態顕微鏡下で観察しているので、同じ卵というわけではないです。
大きさはわずか0.4 mmほど。
卵によって多少発育に差があるようです。
この感じだと、来週にはふ化する幼生が出てくるかもしれないです。
楽しみですね。
(NM)
*1:S KOBAYASHI and S MATSUURA, 1995. Egg development and variation of egg size in the Japanese mitten crab Eriocheir japonicus (De Haan). Benthos Research, 48: 29-39.