昨日、市内の公民館で保護されたイソヒヨドリ Monticola solitarius のヒナが名護博物館に持ちこまれました。
イソヒヨドリのヒナ
お話を聞いたところ、公民館の中に作っていた巣から2羽のヒナが落ちてきたようです。
イソヒヨドリは、家屋の中や外壁にあるすき間によく巣を作ります。
現場を見せてもらったところ、トイレの中の柱の上に巣があり、その中に残り2羽のヒナも確認できました。
巣がばらけないように少し補強し、落ちたヒナを巣の中に返しました。
巣の近くには、落ちつかない様子の親鳥がいましたが、ヒナを返してしばらくすると、エサを運び始めたのでホッとしました。
写真は、エサを運んできたお母さん。
ヒナたちが無事に巣立ってくれることを祈ります!
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さて、愛鳥週間(5月10〜16日)も間近に迫っていますが、ちょうど今は鳥たちが子育てで活発に動き回る季節です。
巣から落ちてしまったヒナを見かけることがあるかもしれませんが、そんなときは、落ちついて周囲を見回してみましょう。
近くに巣があるはずですし、心配そうにしている親鳥たちがどこかにいると思います。
あわててヒナを保護してしまうと、親鳥からヒナを誘拐してしまうことになります。
野鳥のヒナは、親鳥の元へ返してあげるのが原則です。
近くに親鳥がいれば、ヒナを巣まで誘導してくれると思います。
ヒナが落ちていると、ついつい手を差し伸べたくなると思いますが、人間が手を出さない方が彼らのためにもなります。
今回の場合は、巣が高いところにあり、親がヒナを巣へ連れ戻すのは難しいと判断されたので、少し手助けした形になります。
もし、名護市内でヒナを見つけて、どうしたらいいかわからない場合は、下記までご連絡ください。
・名護博物館 0980-53-1342
・名護市教育委員会文化課文化財係 0980-53-3012
下記機関に相談してもアドバイスがもらえると思います。
・沖縄県環境部自然保護課 098-866-2333
・環境省 やんばる野生生物保護センター 0980-50-1025
野鳥のヒナを拾うとどんな問題があるかは、沖縄県環境部自然保護課のホームページにわかりやすい資料(こちら)があります。
(NM)