新年度が始まり1週間がすぎましたが、いかがおすごしでしょうか。
だいぶ暖かくなってきましたが、まだ急に冷えこむこともありますね。
先月がワカリ(別れ)ビーサだったという話ですが、まだ寒さとは別れられそうにないです(笑)。
さて、そうはいっても暖かい日が多くなってきたせいか、周りで見られる生きものも増えてきたように思います。
博物館の近くにある名護岳の周りでは、先月末から下のヘビの目撃情報が相次いでいます。
アマミタカチホヘビ Achalinus werneri
沖縄県、環境省のレッドデータブックで準絶滅危惧(NT)に指定されています。
夜行性で日中は林内の倒木や石の下にいるそうで、なかなか目にする機会がないヘビだと思います。
ただ、夜間動き回って、林道で車にひかれたり、側溝に落ちて上がれずに力つきたりと、朝ひからびて死んでいるのを見かけることがあります。
大きくてもせいぜい50cm程度で、毒のないおとなしいヘビです。
模様がなく、おなか側が黄色なのが特徴です。
よく見ると光沢があり、上の写真ではカメラのフラッシュが反射してきれいに見えます。
さわっても、かみつくようなことはありません。林道などでこのヘビがさまよっているのを見かけたら、脇の林にそっと返してあげて下さい。
それからもう1種。
イボイモリ Echinotriton andersoni
沖縄県の天然記念物であり、沖縄県、環境省のレッドデータブックで絶滅危惧II類(VU)に指定されています。
繁殖期にあたる今の時期、名護岳でもよく見かけます。
夜間、道のど真ん中に出てきていることもありますので、車でひいてしまわないよう注意が必要です。
背中から見ると葉っぱの縁のようなギザギザがあり、よく見かけるシリケンイモリと間違うことはありません。
ちなみに、シリケンイモリはこんなイモリです(参考、名護岳の個体ではありません)。
イボイモリは天然記念物ですので、許可なく捕まえたりすることは禁じられています。
違反すると重い罰則もあります。
かわいいからといって、つれて帰ったりしないようにくれぐれも注意してくださいね!
(NM)