日々のなごはく。

名護博物館ブログ

ドングリの味は・・・!?

日曜日に行った博物館講座「ドングリを食べてみよう!」は、大好評で終えることができました。
講師の佐藤さん、参加された皆さん、ありがとうございました。


完成したアマミアラカシのドングリクッキー


すでに、講師の佐藤さんのブログ「沖縄生物倶楽部」で講座の様子が紹介されていますが(こちら)、
少しふり返ってみたいと思います。

最初は、沖縄にある代表的なドングリのおさらいです。


銀皿に入っているドングリは、
左からイタジイ(オキナワジイ)、マテバシイ、アマミアラカシ、オキナワウラジロガシです。


マテバシイの中身。
ナッツのようでおいしそうです。


イタジイやマテバシイは、しぶみが少なくそのままでも食べられます。
水を少々加えて軽く火を通しただけで、おいしく頂けました。
味は栗に似ていると個人的に感じました。


こちらは、日本最大のドングリ、
オキナワウラジロガシのドングリの中身。

同じようにおいしそうですが、
しぶみが強く、食べられたものではありません。
参加者の皆さんも、思わず顔をしかめていました。

アマミアラカシもウラジロガシほどではありませんが、しぶいです。
これらのドングリは、調理する前にしぶみをぬく必要があります。


山盛りのアマミアラカシ。


まずは、殻を割って中身を取り出します。


殻を割るコツは、ドングリを縦においてハンマーなどでたたくとのこと。
指をたたかないよう注意!

昔の人は、石を使って殻を割ったと考えられているので、石を使った殻割りにも挑戦してもらいましたが、ハンマーよりそっちの方が楽だという参加者もチラホラ。


皆さん、一心不乱に取り組んだので、わりと早く終わりました。


取り出した中身を水に入れてミキサーでコナゴナに!
しばらくすると、タンニンなどを含むしぶみの成分が上に浮いてきます(こげ茶の部分)。
底にたまっているのは、デンプンを含んだ部分です(うす茶の方)。


さらに時間が経つと、どんどん分離が進んでいきます。
しばらく置いて、しぶみ成分を含んだ上澄みを捨て、また水を加えてしばらく置いておきます。
このような作業をくり返すことで、しぶみを抜くことができます。


最終的には、このようなデンプンの粉が取れます。
今回は時間がないので、料理番組形式であらかじめ用意してもらいました。
白い方がアマミアラカシ、やや茶色の方がオキナワウラジロガシです。
ウラジロガシがやや茶色なのは、上の作業を十数回繰り返しても、まだしぶみが残っているからだそうです・・・
さすがは、日本一のドングリ!

さて、この粉を使ってクッキーを作ります。


砂糖とバター、牛乳を少々加えて、手でモミモミ。


十分もんで丸めると、泥ダンゴのようになります。


これを平たくして、切れ目を入れ・・・


フライパンで焼くと、


ドングリクッキーの出来上がり!!
上の二皿は、バターを入れすぎたようでうまく固まらず失敗・・・


試食タイムでは、あっというまになくなりました!
アマミアラカシクッキーは十分おいしかったですが、オキナワウラジロガシは少し苦味がありました。

今回は、一回のみの講座でしたが、次にやる機会があったら、ドングリを拾うところからやりたいね〜
・・・と講師や参加者の皆さんと談話しつつ、講座修了です!!
お疲れ様でした!


講師の佐藤さんの話を聞く参加者の皆さん

(NM)