日々のなごはく。

名護博物館ブログ

秋の嘉津宇岳2020 その5 ~アカハラダカからサシバへ~


毎朝のタカ渡りカウント調査を続けています。
嘉津宇岳では、ここ数日の渡りの主役がアカハラダカからサシバへ完全にシフトしました。

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鳴きながら飛ぶサシバ(2020年10月14日 嘉津宇岳)

アカハラダカは10月12日に18羽をカウントしましたが、その後は渡りだけでなく姿も見かけていません。

一方でサシバは、

10/11 348 羽
10/12 306 羽
10/13 12 羽
10/14 599 羽
10/15 7 羽

と、今週に入ってから多くの渡りが見られています。

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森から飛び立ったサシバの群れ(2020年10月11日 嘉津宇岳)

サシバといえば、沖縄名がチンミーにもなっているように鳴き声が印象的ですが、最初の写真のようにしきりに鳴いている個体は渡りの群れには加わらない傾向があるようです(少なくとも嘉津宇岳の観察結果では)。

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森から飛び立ったサシバの群れ(2020年10月12日 嘉津宇岳)

10月14日は、天気良し、風良し、と好条件だったようで、7時前後に嘉津宇岳周辺の森から約500羽が一斉に飛び立ち、流れるように南西へ渡っていきました。

私は、嘉津宇岳で調査を始めて11年目になりますが、これほど多くのサシバの群れを間近で見たのは初めてで、大変見ごたえがありました。

これまでの調査で、嘉津宇岳周辺の森から飛び立って渡っていくサシバは、名護岳と比べてもほとんど確認できていませんでした。しかし、今年は明らかに状況が違うようです。

調査は長年地道に続けることが大事であるということを改めて感じました。

明日以降も要注目です!

オマケ

ところで、毎年恒例の海を渡って旅するチョウ・アサギマダラもコンスタントに姿を現すようになりました。タカ以外の動物や風景との出会いも楽しみながら調査を続けています。 

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アサギマダラのオス(2020年10月12日 嘉津宇岳)

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嘉津宇岳山頂とオリイオオコウモリ(2020年10月15日)

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嘉津宇岳展望台から望む朝日(2020年10月11日)

(NM)