嘉津宇岳のコダチスズムシソウ(セイタカスズムシソウ)の一斉開花が始まっています!
嘉津宇岳のコダチスズムシソウは、6年周期で一斉開花するとのこと、私は6年前に見逃してしまったので、ようやく見ることができました。
当時のことは、このブログでも記事にしています(こちら)。
6年前も花は見ることができましたが、シーズンが完全に過ぎ去った3月末に足を運んだので、ポツポツと咲いているだけでした。
上の写真のような一斉開花とはほど遠かったので、ようやく見ることができて感無量です。
ただ、嘉津宇岳のコダチスズムシソウを調査している研究者のお話によれば、その群落は近年減少傾向にあるとのこと。
確かに、約10年ほど前には嘉津宇岳登山道の両脇にスズムシソウの大群落があったように記憶しています。
この要因が何なのか気になるところです。
木漏れ日に花が透かされる瞬間がきれいで好きです。
ツワブキの花と共演。冬が近づいてきたなという感じです。
ツワブキの花には、アサギマダラが訪れていました。
タカの渡りの調査シーズン中(9~10月)は、まだツワブキが咲いていなかったので、少し新鮮な気持ちでカメラを向けました。
このシーズン中にチョウがたくさん見られますが、ほとんどが外来種であるシロノセンダングサの花の蜜を吸っています。このブログで過去に紹介したアサギマダラの写真もほとんどがそうです。
沖縄では外来植物の花が多いので、上の写真のような本来あるべき光景は意外と目にする機会が少ないかもしれません。
ところで、今回観察したスズムシソウは、沖縄県の天然記念物であるコノハチョウの幼虫の食草でもあります。
コダチスズムシソウは一斉開花した後には枯れてしまうらしいので、コノハチョウとの関係性も興味深いところですね。
上は以前(2019/10/23)に嘉津宇岳で撮影したコノハチョウです。
・・・さて、コダチスズムシソウの一斉開花は12~2月頃に見られるようなので、嘉津宇岳に行く機会のある方は、ぜひ観察してみてはいかがでしょうか?
※ 嘉津宇岳は登山道をはじめ、一帯が「嘉津宇岳安和岳八重岳自然保護区」として、沖縄県の天然記念物に指定されています。許可なく動植物の採集等はできませんので、くれぐれもご注意ください。
(NM)