全国で記録的な暑さが確認されていますね。沖縄も暑い日が続き、夏本番という感じです。
これから夏休みにも入り、海や山、川など自然の中に遊びに行く機会が増えそうですが、熱中症には気をつけたいところですね。
・・・さて、新しい名護博物館の中庭には緑地があり、身近なやんばるの自然を観察することができます。私も時間を見つけては中庭に足を運び、生きものたちの姿を探しています(日中は暑かったり他の業務があったりで、ほとんど夜ですが・・・)。
鳥たちの巣立ち
前回の記事(こちら)で紹介したリュウキュウアオバズク2羽ですが、やはり番(つがい)だったようで、6月27日には巣立ち直後のヒナの姿を初めて見つけました。
ヒナは少なくとも2羽いるようで、親(おそらくメス)と一緒に3羽で並んでいる姿も何度か見られました。
ヒナを最初に見つけてから2日ほどは、昼間も巣の近くの枝に留まっている姿を見かけましたが、その後は緑地内の別の場所へ移動したようで、昼間に見かけることはなくなりました。
夜になると、今でも親子3羽で一緒に行動している様子が時々見られます。
また、中庭で5月頃から頻繁に姿を見せていたアカショウビンがいたのですが・・・
うれしいことに、こちらも繁殖していたらしく、中庭林内で巣立ち後のヒナを見つけることができました!
尾羽の短いキュートなヒナです。
少し離れた場所にもう1羽のヒナ。
最初にヒナを見つけてから数日後の夜、同じ場所を見てみたら2羽のヒナが一緒に枝に留まっていました。
たった数日ですが、尾羽が少し伸び、やや大人びた印象です。
アカショウビンは、春から初夏の頃、沖縄へ繁殖のために渡ってくる夏鳥です。
ここで産まれたヒナたちは、秋には越冬地へ旅立つのでしょう。
いつまで新館中庭の緑地にいてくれるのか、今後も見守りたいと思います。
昆虫など
6月~7月に中庭で撮影した昆虫などを見つけた順に少し紹介。
6月末に行った、名護博物館友の会のナイトウォークイベント時の写真も含まれています。
子どもたちの人気者、クワガタムシ。
新館中庭では今のところ写真の1個体しか見つけていないですが、コンスタントにクワガタムシが見られるような林の環境にしていきたいところです。
夜の観察では、コオロギやマツムシのなかまなど、鳴く虫の存在感が増しますね。
上の写真のオガサワラクビキリギスは、「ジーー」と、ほとんど途切れなく鳴きます。
ナイトウォークで盛り上がったのが、上の写真の草に産み付けられた卵のかたまり。その近くには・・・
ふ化して間もないオキナワツノトンボの幼虫が整列していました。
ウスバカゲロウなどと同じアミメカゲロウ目の昆虫です。
写真をアップにすると、確かにアリジゴク(ウスバカゲロウ幼虫)によく似ていますね。ふ化直後の状態が見られてラッキーでした。
大きな木の幹にいたオキナワクロツヤキマワリ。沖縄島の固有種です。
見る人によって意見が割れそうですが、私は美しいと思っているノコバゼムカデ。中庭だけでなく建物内にも侵入してくることも・・・
葉の上では、マダラコオロギの幼虫がたくさん見られます。秋には成虫の鳴き声がたくさん聞こえてきそうですね(といっても本種の鳴き声はキレイとはいいがたいですが・・・)。
美しいミドリナガホソタマムシ。アカメガシワの葉の上を好むようで、同じ場所で何度か見かけました。
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ほかにも色々見られたのですが、今回はこの辺で・・・
ほとんど夜の写真でしたが、昼間もチョウなどをはじめ、様々な生きものを観察することができます。
来館された際は、ぜひ中庭まで足を運び、自然観察してみてください(暑さには気をつけながら!)。
意外な生きものが見つかるかもしれませんよ。
(NM)