博物館庭に生えているトウワタには、カバマダラが産卵のためによく訪れます。
(以前の紹介日記はこちら)
博物館庭のトウワタの葉に産み付けられたカバマダラの卵(2014.11.6)
さて、当然幼虫は成長してさなぎになるわけですが・・・
たまに、変なトコロにさなぎを作ってくれます。
この間は、逆さに干しておいたザルの裏側にぶらさがる2つのサナギを発見!
そのままではザルが使えないので、虫かごに移しかえて、室内で観察することに。
数日たって今日、サナギの下にコロコロとした丸い物体が。
アレ?こんなもの入れたっけ・・・と最初は思ったのですが・・・
よく見たら、チョウに寄生するヤドリバエのなかまのさなぎでした!
上が死んだカバマダラのさなぎ
下がそのサナギから出てきたヤドリバエ類のさなぎ
サナギは見つけた頃は白かったのに、すっかり黒くなり、真ん中に穴が・・・
この穴から出てきたうじ虫が、さなぎになったというわけです(一つのさなぎから4匹も!)。
この類の寄生バエは、幼虫が食べる葉に卵を産み付け、それを葉っぱごと幼虫が食べることで体内に侵入するようです。そしてサナギになると体を食い破って外に出てくるとのこと・・・ホラーの世界ですね。
もう1つのサナギも中に黒い点が透けて見えるので、寄生されているのかもしれません。
一体どんなハエが出てくるのか・・・チョウには気の毒ですが、ちょっぴり楽しみです。
(NM)