日々のなごはく。

名護博物館ブログ

新館で展示予定のザトウクジラ・シャチ骨格出発!

新しい博物館で展示予定のザトウクジラ、シャチの全身骨格を展示用に加工するため、骨の搬出作業を行いました!

新しい建物はまだ完成しておりませんが、鯨類骨格を組んで展示するためには、大変高度な技術&時間のかかる作業が必要なため、京都の業者さんに送って様々な処理を施した後、展示用の金具の取り付けなどを行います。

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ザトウクジラの頭骨搬出(2022年1月13日)

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ザトウクジラの頭骨搬出(2022年1月13日)

上の写真では、ザトウクジラの頭骨(上あご)を移動させています。

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シャチ骨格の梱包(2022年1月13日)

以前ブログで紹介したシャチの骨格です。

収蔵庫から再度出して、骨ごとに梱包していきます。

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シャチ骨格の梱包(2022年1月13日)

頭骨を梱包したところです。

 

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ザトウクジラの頭骨搬出(2022年1月13日)

コンテナに乗せて、船で運びます。


ザトウクジラの骨格は、千葉県館山市から譲って頂いたものです。

長い年月を経て、ようやくここまでたどり着くことができました。

私も、やっとこさ展示できるんだという実感が湧いてきました。

あともう一歩です(この一歩が長いのですが)!

(NM)

 

 

 

 

 

 

 

謹賀新年 2022年

明けましておめでとうございます。
名護博物館は、新館建設に伴い現在一時休館中となっております。今年は、新しい建物が完成予定で、展示制作などでも大きな節目の一年となります。

新館オープンを目指して、職員一同力を合わせて頑張りますので、よろしくお願いいたします!

皆様のご健康と、コロナ禍の終息を祈願して新年のご挨拶とさせて頂きます。

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寅(とら)の名がつく生きものは何かないかな・・・と撮りためた写真を見直してみたところ、上のダンダラトラギスが出てきました。本部町で撮影したものです。

沖縄の海では、イノー(礁池)でよく見られる魚で、シュノーケリングをする方はふつうに見たことがあるのではないでしょうか。近縁種で尾びれに黒い斑のあるオグロトラギスもよく見かけます。

干支の魚ということで、海で遊ぶ際はぜひ探してみてください。

(NM)

 

リュウキュウアカガエルの産卵地にハリガネムシ

今年もあとわずかとなりましたが、自然界に年末年始はないわけで・・・
名護市内の川の源流では、リュウキュウアカガエルが産卵のシーズンを迎えています。

しかし、冒頭で紹介するのはカエルではなく、ハリガネムシです!

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ハリガネムシ(2021年12月11日 名護市内)
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彗星撮影にチャレンジするも・・・

今週は、レナード彗星、ふたご座流星群と天体好きな人には見どころの多い1週間だったのではないでしょうか。

私は、レナード彗星の撮影にチャレンジしましたが・・・結論から言えばダメでした!

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名護の夜明け(東海岸側 2021年12月12日)

彗星が最接近したという12日の朝5時前、東の空を探しましたが、見つけられませんでした(汗)。下調べが足らず、少しずれた場所を一生懸命探していたようです。

以前に観察したネオワイズ彗星は、見つけやすかったんだなぁ、と改めて実感しました。肉眼でも見えましたからね。

正しい位置的には、冒頭の写真のどこかに彗星があると思うのですが、暁(あかつき)で東の空がうっすら明るくなった状態では、後から写真をいくら拡大しても写ってはいませんでした。残念!

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朝日とススキ(2021年12月12日 名護市)

せっかくなので、水平線から昇ってきた日の出を眺めてから退散。ススキの穂がキラキラと光ってきれいでした。

 

・・・さて、レナード彗星は、16日頃から日没後に南西の空に見えるようです。
今日、明日と金星の近くに見えるらしいので、再トライしたいですが・・・今日は生憎の曇り空でした。

明日がラストチャンスですかね。

(NM)

 

※ 2021/12/21追記

19日の日没後、当館の屋上から、かろうじて姿をとらえることができました。

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レナード彗星(2021年12月19日19時前 名護博物館より)

フィールドスコープで見ると、なんだかボンヤリ光っているな、程度の見え方でしたが・・・

周辺は街灯などの光源があり、前回よりも圧倒的に明るい環境だったのですが、目印として近くに金星があったおかげで、探しあてることができました(位置的には、いて座のしっぽのあたり)。

いい写真は撮れませんでしたが、まぁ名護市街地からも見えましたよ、という証拠写真ということで!

 

スジイルカ骨格の掘り出し

今年の2月に当館が管理する敷地内の砂場に埋めたスジイルカの骨格を掘り出しました。名護市内の海岸に打ち上がった死がいから骨格標本を作るために大まかに徐肉して埋めておいたものです。

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掘り出したスジイルカの骨格(2021年11月12日)
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ミジュンの撮影、リベンジ!+話題の軽石

昨年のちょうど今頃、ミジュンの群れを撮るべく奮闘していたのですが、なかなかタイミングが合わず、撮れずじまいでした。

ミジュンって何?という方は、ぜひ下の記事をご覧ください。

 

最近になってようやく大きな群れに出会うことができました。

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ミジュンの群れ(2021年11月17日 国頭村

あまり透明度がよくないのですが・・・

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ミジュンの群れ(2021年11月17日 国頭村

まぁ、何かしら素材として使えそうなので、ひとまずヨシとしましょう。

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水上から見たミジュンの群れ(2021年11月17日 国頭村

黒い影がゆっくりと動いています。
万を超える大群だと思います。

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水面を漂流する軽石(2021年11月17日 国頭村

近くには、世間を騒がせている軽石がまとまって浮いていました。軽石の下は薄暗いですが、これでもまだ層としては薄いです。

軽石の下にゴマモンガラの稚魚が付いていることがあると聞いていたので、探してみましたが、この場所では見つけられませんでした。

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水面を漂流する軽石(2021年11月17日 国頭村

軽石が10cm以上のぎっしりとした層を作って漂流している場所が、名護をはじめ沖縄本島北部(やんばる)の各地(最近では特に西海岸)で確認されています。

そういった場所の軽石の下は、まるで深海のように真っ暗とのこと。

今回、上の写真の薄い軽石の層の中を泳いだだけで、耳の中やウェットスーツの中に細かい軽石が入りこみ、海から上がった後に落とすのに苦労しました。

魚の胃袋の中から軽石が出てくるのも納得です。

軽石のやっかいさが身に染みてわかりましたね!

(NM)

秋の嘉津宇岳2021 その5 アカハラダカ・サシバ渡り調査ほか(仮集計結果)

あっという間に11月になり、アカハラダカとサシバの渡り調査も一区切りつきました。

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朝日を望む(2021年10月20日 嘉津宇岳)

10月の後半は、タカというよりは景色を見に現地に通っていたように思います。

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朝日を浴びるサシバ(2021年10月20日 嘉津宇岳)
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